サントリーシステムテクノロジーの石川さんと相撲についてお話ししました。

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Web業界の人とスポーツについて語るシリーズ、今回はサントリーシステムテクノロジー株式会社の石川けいさんと相撲についてお話ししました。相撲を見る人って少ないかもしれませんが、見てみるととっても面白いですし独特の文化があるんですよね。

相撲ファンとしての歴史は第1段階~第3段階に分かれる石川さん

今日は相撲についてということで、なかなか最近は明るい話題がないんですけれども、そもそも石川さんが相撲に興味を持たれたというのは、いつ頃から、どんなきっかけなんでしょう?

森野さんも同じかもしれないんですけれども、私は幼いときから家族がお相撲好きの家族に育ちました。いつも夕方になると相撲中継がついている環境だったので、もともと好きだったということがあります。目覚めた第1段階、第2段階、第3段階みたいなのがあるんですけれども、最初は北の湖さんや輪島さんを、なんとなく家族で応援するという形でした。

進化形態があるんですね(笑)。

そうなんです(笑)。
第2段階は、あるときに寺尾という人が出てきたんですよね。あの関取を初めて知って、あっ、こんなにカッコいい力士がいるんだという衝撃が走りました。

当時は女子高生だった私には、アイドルといえばジャニーズ系の人が憧れる対象だったんですけれども、寺尾に出会って、こんなすてきな男らしい人が世の中にはいるんだ!という衝撃を受けました。そこをきっかけに、相撲にのめり込んでいきました。相撲とは、15日間通して見るとこんなに面白いものかということを気づかせてくれたきっかけの力士が寺尾です。ミーハー的に見るだけじゃなくて、深く知っていくきっかけになったんです。

寺尾ということは、突っ張りのスタイルではなくて、外見から入ったって感じでしょうか?当時は女性ファンが多い力士でしたよね。

これを言うと恥ずかしいんですけれども、外見もそうですね。ただ、立ち合いがきれいですよね。あんなに小さい体で、変化したりとかはせずに、けなげに頑張っているというところがすてきでした。私に限らず、みんなが心を打たれたんじゃないでしょうか。

小兵力士の少ない時代でしたからね。その中で真正面から向かって行って、千代の富士に吊り落された取り組みとかはまだ覚えています。

秘蔵の寺尾グッズがあるんですよ。うちわ、手形、生写真、写真集です。写真集は1万5000円もする限定発売のものです。

これはすごい!そして、生写真に時代を感じます(笑)。寺尾グッズってけっこうあったんですね。どうやって買うんですか?

国技館で買うのと、引退相撲に行ったのでそのときに御案内があったのかなと思います。

引退相撲は必須と。ところでお兄さんの方はどうだったんですか?

もちろん、寺尾のお兄さんも素敵でしたし、3兄弟が好きでしたね。マニアックなところでいうと、逆鉾関のモノマネができますね。仕切りをこうやって、ちょんと触って、塩を取りに行くふりとか、誰にも分からない物まねとかできちゃうんですけれども。

逆鉾って塩をまくのがやる気ないんですよね。

寺尾が勝った相撲で、花道を下がるときに控えで逆鉾がいると、目配せで「俺やったぜ!」という視線を送っている姿を見たりすると、もうキュン!となったものです。

この時代が第2段階で第3段階があるわけですね?

そうですね。今は、特定の人を応援するというよりは、相撲界全体を応援したいという気持ちに変わっていきました、相撲部屋だったりとか。

森野さんが最初におっしゃったように、そんなに明るくないニュースがたくさんあるじゃないですか。それって、こう言ってはなんですけれども、相撲界の方がITリテラシーだったりとか、いろいろなところでリテラシーが高いとは言えない状況だから仕方がないとも思ってます。

彼らは体を張って、その伝統とか文化を守っているわけだから、逆に楽しませてもらっている私たちが温かく支えていくということは重要なのかなと、大人になった私は、今はそういうふうな思いで見ています。

素晴らしいですね!スポーツ界全般でITリテラシーがというのはありますけれども、コロナの影響で、大分それも変わってきてはいますよね。でも、恐らく力士の方って、ほぼもう稽古して、いろいろ雑用して、あとスマホをいじってぐらいな感じがしています。

そうですね。外に行くこともままならないと、スマホというのが接点になってしまうので、気をつけないといけないですね。ソーシャルの使い方とか、今は何か教育があるようですけれども、使い方で注意されましたよね。リテラシー教育のときに居眠りしちゃったみたいなこと、そういうことをまた言っちゃうんです。

Jリーグとかだったら、リーグがいろいろ出したり、チームもシビアになってやっているんですけれども。相撲界に入ること自体が特殊で、ドラフトがあるわけでもないですし、何か下部組織があるわけでもないですし、なかなかそういう教育を受けるチャンスもなくなっちゃいますよね。

部屋の師匠が厳しく言えればというのもあるんですけれども、それだけではうまくいかないのが実情です。第三者も一緒に協力してITリテラシーについて教えてあげられるといいですよね。

親方もいっぱい仕事がありますもんね。

相撲の魅力

相撲って見ていると何が面白いのかな?って思う人が多いはずです。分かりやすく勝負がつくのは分かるんですけれども、野球みたいにホームランが出るとか、サッカーのゴールとか、ラグビーだったらトライとか、わかりやすくわーっとなるところって少ないですよね。土俵際で残すぐらいかなと。その相撲の魅力ってどのあたりでしょうか?

まず、寺尾のように小よく大を制すことがあるということがありますよね。

あとは相撲って1場所が15日間続いて、年6場所なので先場所の対戦がどうだったから今場所はどう来るんだろうと考えるのが楽しいですね。メンタルの部分とかです。ほんの1分もない勝負の中で凝縮されてくるものがあるので、立ち合いが始まる前から勝負が始まっているという様子を見ていくのも面白いです。

制限時間前に仕切りを繰り返すんですが、石川さんがおっしゃるように流れがわかってくるとこの時間も楽しいですよね。この二人は時間前に立ったことがあるから今場所はどうなのかな?とか。

今場所こそあいつには負けないぞとか、後半になってくるとここは負けられない勝負という場面で、あっ緊張しているかもしれないとか、落ち着いているな、とか思いますもんね

あとは、競技そのものが分かりやすくて面白いということ以外にも、大相撲を取り巻く文化というか、伝統とか、世界観が楽しいなとは思います。この背景にあるようにやぐらがあるとか、お相撲さんが、着物を着てちょんまげを結って悠々と歩いているというのは、よそにない歩く伝統みたいなものじゃないですか。ぷーんと鬢づけの匂いがして、雰囲気があるなと思ったりと。
 
お相撲さんだけじゃなくて、土俵を支える行司さんとかの着物だったりとか、呼出さんにもそれぞれの個性があったりとか、国技館内にあるお茶屋さやお土産屋さんとか、それぞれに楽しい文化がいっぱいあって、風情があるので、それは楽しみの一つかなと思います。

スポーツ的に見る相撲だけではなくて日本の文化として相撲を楽しもうということですね。名古屋は名古屋場所があるので、電車に乗っているお相撲さんを見かけることも多いですし、以前に住んでいた家の近くにはとある部屋の宿舎があったの稽古を見に行くこともありました。

お相撲さんが歩いているところを見かけちゃったりすると、すごくいいものを見たなとウキウキしますよね。

実際に稽古で見かけた力士とかはBSで取り組みを見るときもありますしね。十両以下の取り組は活きのいい力士が出てきたり、怪我で落ちてしまった人が頑張っていたりするのを見ているのも楽しいです。

そうですよ。この力士は、もしかして上がってるかもしれないなと思っていると、気づいたら上位にいたということもあり、面白いですね。

初心者の人に、手っ取り早く相撲に興味を持ってもらうというのは、どこを見てもらうのが一番いいですかね?

一度でも国技館に足を運んでいただくとハマると思います。観戦に行くと引退した親方や現役の力士が通路を普通に歩いていますからね。

これ、本当にそうなんですよね。まさにうろうろしているという感じです。他のスポーツだと選手との距離って遠いのですが、相撲は近いというか近すぎるという。

元安美錦や鶴竜が普通に場内案内のプラカードを持って歩いていたりして、すごいですよね。

バイトの案内の人みたいなことをやっていますもんね。

以前、引退直後の千代の富士が場内整理をしていたら、逆にファンが集まり過ぎて、初日でそれは御役御免になったそうです。私も千代の富士を見かけたら行っちゃいますし。

私も千代の富士なら行きますね(笑)。場所が来なくても巡業がこればそれを見に行ってもいいですよね。初っ切りみたいに面白いのをやっていますので。

初っ切りは面白いですよね。知らない人が多いかもしれないのでYouTubeなどで探して見てほしいです。

というわけで、日本相撲協会公式チャンネルにあった初っ切りの動画です。

テレビで見るような普通の取り組み以外にも楽しめますので、場所とか巡業に行っていただきたいですね。

次回は石川さんに相撲とWebの裏話(?)についてお聞き気しますのでお楽しみに!

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