マネーボールを読んだ方などへおすすめの「SMRベースボールLab」
SMRベースボールLab
先日ご紹介したマネーボールに書かれていたセイバーメトリクスを詳しく説明し、客観視して既存の視点とは違う角度から野球を考えているウェブサイトです。独自の論評、分析、および研究を特徴として、野球に関するさまざまな考察をしていっています。なかなか興味深いのでお時間のある方は見てみてください。
■データだけで動くのではない!
まず、一般的な言葉の意味を紹介しますと、セイバーメトリクスとは・・・野球を客観的根拠または証拠により分析する手法のことです。
例えばある選手の全体像を評価するとしましょう。当然ですが、打率だけを見ても、その選手の一部を評価しているにすぎず、そこで打点やホームラン、あるいは盗塁数等他の数字を並列して評価しようというのが従来の姿勢でした。しかし残念ながら、それぞれの数字がどの程度ゲームの結果に影響するか、あるいは将来に亘って継続できるものなのか等、それぞれの数字への評価が確立されていませんでした。従ってタイトル争いの道具となるのが関の山で、それぞれが過大評価されたりあるいはその逆だったりで、正当な評価を得ることができませんでした。もちろんそれらによって選手への”総合評価”はできず、また数字への評価が正当ではなかったと言うことは、選手へのそれもしかりということになります。セイバーメトリクスは、まずその数字への評価を確立することから始まったと言っても過言ではないでしょう。そして従来の数字では評価できない部分があることを明らかにしつつ、そこからさまざまな新しい指標が生まれました。新聞紙上でも時折見かけるOPS等もその一つです。
うちのブログでも何度か書いていますが、セイバーメトリクスもデータが全てであってそれをもとにすべての判断がなされているわけではないです。こういった数字の話が出ると何もかもコンピュータに判断されていると思いがちですが決してそうではありません。ある事柄をできるだけ客観的に分析していこうとする取り組みです。
■野球の一部分しか分析できない
マネーボールが選手の能力がほぼデータ化されているように思えますが、実際は選手が試合中にとった行動はそれなりに分析されているのみで100%ではありません。例えば試合中のヤジや確実なバントなどの直接得点になどには関係なさそうな心理的な部分です。分析しているのは勝敗=得点に関するもので、この行動が得点にどのように影響するのか?といってあたりはかなり細かく分析されています。
ちょっと数字が多くて理解しづらいところもあるかも知れませんが、じっくり読むと意外な選手がいい選手だということもわかったりして面白いですよ!