レポート作成費はほとんどの場合でコストにしかならないと思う。
見積もり哲学 – WEB戦略コンサルタント 権成俊のブログ
権さんのブログで書かれていることは9/27のセミナーのイントロかつテーマです。成果を出そうと思うと部分的な改善ももちろん必要ですが、それだけで何ともならない場合も多く、全体で見てどのようにするのかを考えていかないといけません。今の世の中は制作会社さんにその役割が求められがちですし、全体を見ることができる企業(人)のニーズがますます高まっています。
自社の儲けだけを考えている限り相手はコストとしか思わない
ウェブ制作会社が売り上げを増やすということは、クライアントから見ればコストが増えることです。
つまり、クライアントの利益と自社の利益は対立するのです。
この対立を解消する唯一の方法は、成果を出すことです。
利益を得るというのは、クライアントの財布から自社の財布にお金を移すことではありません。
クライアントの財布のお金を増やして、その一部を受け取ることです。
より高い成果を出すことで、両社が利益を得られるプロジェクトになります。
お互いが利益を綱引きするのではなく、一緒に利益を増やすパートナーにならなければ良いプロジェクトにはなりません。
「クライアントの財布から自社の財布にお金を移す」ことをしている限りはコストにしかならないんですよね。作るのにいくらかかる?と聞かれて答えて、高い安いの話をしていくとこうなってしまうんですが、その向こう側にあるクライアントの目標を知っておけばこうはならないはずです。
解析レポートだってコストにしかならない
私も「解析レポートを作ってもらうといくらになりますか?」とよく聞かれますが、多くの場合こう答えます。
レポートを作成するとのその作成にかかる時間がそのまま費用に乗りますがそれでも良いでしょうか?欲しいのはレポートではなくて問題点や改善点の指摘とその解決案ですよね?そうなのであれば、レポート作成費を無しにしてその分をページの改修費などに充ててください。このやり方の方が早いですし結果が出やすいですから。
こう話せばまず間違いなく「レポート作成は要りません」となります。
クライアントも無駄な費用を掛けずにページの改修というアクションまで進めますし、うちとしてもレポート作成作業に時間を取られることもなくお互いにとってメリットのあるやり方だと思います。
レポートを作成すると言ってしまったから・・・で作ってしまっては悪循環にはまる
これはよく聞くパターンです。
受注時に半年とか1年間、毎月解析レポートを出すようになっているので毎月作成しています。というやつです。これをやると定番の結果にしかなりません。
- 先月と変わらないね
- 改修費は御社持ちですよね?
- 改修費がないからこれはできないな
レポート作成費、報告時のお互いの人件費を考えるとなんとも意味のない赤字作業です。
そうなっているから、で続けるのではなくて、やってみたけどWebサイトや集客周りが変わらない限りはアクセス解析の数字も動かないので、まずはそれから始めませんか?と提案しない限り状況は変わりません。上に書いたような無駄な費用をまとめてそれこそレポートにすれば伝わるはずです。やるまでは意味があると思っていたことが意味がないと分かった時点で素直に非を認めて軌道修正すればよいと思います。
クライアントの担当者に上司への報告義務がある場合は作成する意味がある
レポートを作成する意味があるのはこの場合に限られると思います。
上司の方は直接報告を受けることができませんし何をやっているのかわかりませんからね。結果だけ出せばいいという企業は少ないので、こうして形を残さないと後からトラブルになりがちです。また、担当者が異動した時などは新担当者が過去のレポートを見ることで状況を把握できるのもメリットです。このようにレポートを作成するのはかなり限定された状況のみとなります。
作る前にクライアントに理解してもらうことが大切
「解析レポートは後から出すもの」というイメージがありますが、問題点があれば報告のタイミングまで待つ必要もありませんし、作ってすぐにわかるような問題点は制作時の欠陥でしかありません。また、作る前に制作側と解析側が密に連絡を取っていれば後になって問題になりそうなポイントもわかりますので事前に潰すことができます。運用側がやりやすいように作るということは、よく考えれば当たり前のことなんですがなかなか難しいですよね。
また、制作段階でリニューアルなり新規作成の目的がありますので、これがWebサイト上の数字にどのように表れるのかを想定しておいて公開後にそれをチェックすればいいことです。KPIは作る前に決めてしまうということですね。
その運用費ってどうするの?
ここが気になる人は多いと思いますが、詳しくは権さんとグランフェアズさんからお話ししていただけるはずです。もったいぶるわけではなくて、運用費をどうするかという話はうちの業務範囲を超えているので話すことができないんですよね・・・。
というわけで、長期間にわたってWebサイトを運用しクライアントに喜んでもらえる方法を知りたい方は是非セミナーにご参加ください!
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