「アクセス解析の集計と用語定義ガイドライン」が発表されました。
私も会員として登録している「アクセス解析イニシアチブ」から「アクセス解析の集計と用語定義ガイドライン」が公開されました。
アクセス解析の業界(?)はまだまだできたばかりなので、アクセス解析ツール間でも用語が統一されていませんでしたし、データの取得方法などもツールによって様々です。我々のように使う側の人間からしてみると「訪問者とセッションって同じなの?」とか「ユニークユーザーとセッションって何?」とか「ユニークユーザーの数がツールによって違う」などの解析以前の問題があるとそれから先に行こうかって思いませんよね。そこでこういったものが発表されたわけです。
アクセス解析に用いられるウェブサイトの利用データは、メディア・リサーチ・データの一つである。
リサーチ・データは、出てきた結果を正しく読むために、通常調査対象を選ぶサンプリング手法や質問文と回答の選択肢などの質問内容、サンプル数と回答者数や回収率、そして集計方法を明らかにする。程度の差はあれ、まともな調査であれば、調査結果の数字を公表する際に、最低限の調査手法などの情報を付けることが一般的だ。
アクセス解析も上記と同様のことが必要である。それではアクセス解析のケースでは、何を最低限明らかにしなければならないのだろうか。まず次のことを明確にしないとデータを正しく利用できない。A.データ収集方法の明示
これは何をどう収集しているのかということである。どういうデータをどのような仕組みによって取得しているかという方法を明らかにする必要がある。なぜならデータ収集方法が違えば、それだけで同じサイトでも違う数字が出てくるからだ。B.集計方法の明示
同じ指標でもツールによって集計方法が違うこともありうる。どれが正しいということではなく、どのようなバリエーションがあるのか、それはどういう計算式によって算出されているのかを明示する必要がある。C.使う言葉の意味の明示
同じ言葉でも違う意味で使っているケースもあるし、同じ意味なのに違う言葉を使っている場合もある。
どれが正しいということではなく、どのようなバリエーションがあるのか、それはどういう意味なのかといったこと明示する必要がある。
この三つを明示することにより、サービス提供側の最低品質保証のレベルの確保、そして利用者側の最低限の理解の確保が可能になる。
このあたりの定義付けが浸透してくるとツール間での差がなくなってくるので、新しいツールにも乗り換えやすくなりますよね。まあ、GoogleAnaliyticsは変わらないでしょうが(笑)
参考サイト
- 日本語で読める!アクセス解析の用語集をa2iが公開(ASCII.jp)
- アクセス解析イニシアチブ、「アクセス解析の集計と用語定義ガイドライン」を発表(japan.internet.com)
- 「アクセス解析の集計と用語定義ガイドライン」をアクセス解析イニシアチブが公開(Web担当者フォーラム)
- アクセス解析の標準化へ、ガイドラインが公表(CNETjapan)