制作会社の人によく聞かれるGoogle アナリティクスのこと クライアントに聞かれた編
制作会社の方からGoogle アナリティクスの使い方を聞かれることが増えてきました。というわけで、よく聞かれること・よくあること私の対応を書いておこうと思いますので何かの参考になればと思います。
■クライアントにサイトの状況を聞かれた
確かに作ってもらった方はどうなっているかが気になりますよね。見られているのか?見られているのならどこから来ているのか?どのページを見られているのか?問い合わせ数はどれぐらいなのか?といったあたりです。
この時の制作会社の方はの対応はGoogle アナリティクスのレポートのPDFを提出というパターンが最も多いです。ユーザーサマリーやキーワードトップ100などですね。確かにクライアントの要望はこれなんですが、それは絶対にNGです。これを出すと次に必ずこう言われます。
で、良いの悪いの?どうすればいいの?他はどうなの?
この3つの問いに答えられる準備をしてからデータを出すようにしましょう。
■良いか悪いかの判断
集客状況であればどこかに偏っていないか・増加傾向にあるか。接客(コンテンツ)であれば直帰率やフォームなどへの到達率。成約(コンバージョン)であれば売上・問い合わせ数などの目標が達成されているか。といったところです。
アクセス数は月に100だろうが100万だろうが売上や問い合わせなどの目標に達していなかったら何の意味もありませんし、直帰率が90%でも達成していれば(今のところは)良いと言ってもいいでしょう。ですので、Google アナリティクスの数字自体で判断することに意味はほとんどありません。達成していない時に初めてどこかの数字を減らしたり増やしたりするわけです。
■どうすればいいかの対応
上記の良い悪いの判断から悪い部分を抜き出して個別に対応すればいいです。集客はSEO・リスティング広告が主な対応方法でそれぞれ検索にガンガンヒットさせるSEOの教科書とGoogleアドワーズ & Yahoo!プロモーション広告 対応 新版 リスティング広告 成功の法則を読むなどして勉強するか外部パートナーを探してみてください。
直帰率であれば参照元(キーワード)とランディングページの相性なので実際に参照元サイト(キーワード)を見てユーザーの欲しいコンテンツを考えてみてください。アクセス解析ができるようになる2つの言葉。が参考になると思います。フォーム到達率はサイト内の導線なのでGoogle アナリティクスではなくてヒートマップが便利だと思います。ヒートマップはUser HeatかClickHeatが無料なので便利だと思います。具体的な使い方はこちらの記事を参考にライフネット生命保険のサイト改善5つの鉄則に学ぶ、ネットショップのPDCAサイクル/ユーザーローカル , Web担当者Forum。
問い合わせ数などはサイトの責任ではなくて商品・サービスや価格にもよるので何とも言えませんがフォームの使い勝手はチェックしておいた方がいいですね。フォーム→確認画面→完了画面ごとの離脱率を見るとかエラーページの表示回数を見るなどです。
ここが腕の見せどころではありますが制作会社さんの苦手とする部分ではあります。日頃からこういったことに詳しい人とと情報交換をしたり自分たちでもある程度はやっておくことが必要ですので、デザインやマークアップのパートナー探しとともにSEO、リスティング広告、アクセス解析などに詳しいパートナー探しもしておいてください。
■他社の状況についての対応
他社の状況はそれらしいツールはありますが正確なところは分からないので、素直にわかりませんと回答しておいても良いと思いますが、他社のサイトを見てコンテンツの作りであったりフォームの使い勝手であったりブログやメルマガやTwitterなどの活用法をチェックしておけば答えることができると思います。
上にも書きましたが他社のアクセスが月に1,000万あろうと実際に売上も問い合わせも発生していなければ意味がないので、実際の動きを把握することが大切です。可能であれば自分で体験するのが良いですが無理な場合でも誰かに聞くなどするぐらいのことはしておいてください。
■聞かれてからでは遅い
これらのことはすぐにできるものもあればできないものもたくさんありますので、サイトを作ることになった時点で競合のことを調べたり既存サイトがあればそのアクセス状況を把握するなどしておいてください。聞かれてからでは間に合わないことがほとんどです。
■ここが営業だと思うこと
アクセス解析のレポートなどはサービスだったり少額で請け負っていることが多いと思いますので売上にもならず、制作会社さんとしてはあまりやりたくない業務だとは思います。しかし、ここをきっちりやることで成果が上がってリニューアルなどの話になることもありますし、新しいクライアントを紹介してもらえることもあります。営業をしてコンペや値下げ合戦になって受注できないこともあることを考えると、既存のクライアントとしっかり向き合うことの方が後々の仕事を生むと思います。
クライアントがサイトの状況を聞くのは知りたいからではなくてビジネスを成功させたいからです。成功するために自分たちができることは何か?しっかり考えてみてください。
注意点
どう考えてもネットではそれは無理だろう、ということもあります。
例えばリアルで競合が増えたからネットで・・・というパターンですね。実際はリアルよりもネットの方が圧倒的に競合が多い場合がほとんどなので、そういったことに真正面から対応してしまうと上手くいきませんし、自分も疲れますし、クライアントとも切れてしまうことになります。
ネットを使ってできることで自分たち(のパートナーも含んで)ができることに対応するようにしてください。