「売れる販売員が絶対言わない接客の言葉」を読んだ
これは間違いなく買いです!どんな仕事をしていても役立つ内容がてんこ盛りですし、とっても分かりやすく書かれています。今読んでみて分からないこともしばらくすれば分かってくると思いますので、半年に1回ぐらいは読み直したいですね。
■34個の言葉を覚えても意味はない
全部で34個の言葉がありますが、それを個別に覚えても何の意味もないです。同じ状況に出くわすのはあまりないですし、自分に合ったやり方ではないかも知れないからです。また、状況によってすべて書いていったら1万個あっても足りないでしょう。
覚えておくべきは筆者の平山さんがどう考えて何をしたのか、ということです。
例えば12番目の言葉には、お客様を不安にさせる語尾「○○と思います」、があります。ここだけを読んでしまうと言い切ればいいのか、と考えてしまいますが、そうじゃないということです。
この時の流れはこうでした。
- 慣れない布団の商品説明で上手く説明できなかった
- お客様が腑に落ちない顔だったので接客の手ごたえが感じられなかった
- そのことのについて自分なり悩んだ
- 平山さんのことをよく知る後輩に聞いてみた
- アパレル時代よりも歯切れの悪い、○○と思います。と言っていたことを指摘された。
- 自分の不安がお客様に伝わっていたことに気づいた
自分の準備不足を認識していて、それが実際に現場に出た際に問題点になっていることに気づいて、原因を考えたけどスッキリしなかったので、後輩に聞いてみて、ヒントを得た。ということです。
なんとなく接客して、上手くいかんな~って悩んで、何も感がえずに相談しても、そうかな~って思うだけで、聞かれた方もいい気分はしないはずです。ちゃんと考えているから応えてくれて修正点もわかるわけです。そして、そういった相談ができる人間関係も作っておくことも大切ですね。ちょっとしたことのように思えますが、なが~い時間をかけて培ってきたものがあるから、あっさり解決しているように見えるんですね。
■広告文、キャッチコピー、商品説明に
実際に接客をしたことがないとこのあたりの文章を作るのはとっても難しいのですが、上に書いたようにこの本には具体的な流れが書かれていますので、日頃からどういった意識で書いていけばよいかが分かります。考えていれば修正ができますよね。
自分だけで抱えずに同じ部署の人や知り合いにも読んでもらっておけば、知識が共有されるので相談もしやすくなると思います。
いずれにせよ明日からできることではないので、地道に続けていきましょうね。
■ECサイトの改善に
27番目には、ポイントカードをつくってもらうには、があります。ECサイトで言えば会員登録ですね。
失敗事例はこう。
会計の時に「お客様、○○カードはお持ちですか」と聞くと、「いえ、持ってないです」という返答があります。
「今度こそ」と思い「おつくりしますか」と聞くと「大丈夫です」というやりとりで終了です。
この時の解決方法はそのメリットを伝えることなんですが、パソコンの前に座っているとなかなか気づかないですよね。平山さんのように実際にアドバイスをくれる後輩や見本になってくれる先輩もいないとなると、解決策は他のサイトを見てその時の会員登録の流れを詳しく見ておくしかないです。
このように本に書かれていることを実行するために自分はどうするのか?を考えてみましょう。
■相手に喜んでもらおうと思えるかどうか
最終的にはここだと思います。
この気持ちさえあれば日々改善ができます。逆にそれがなければなにもできませんし、この本を読んでもふ~んとしか思わないでしょう。
最後にこう書かれています。
でも、決して忘れないでいてほしいことがあります。
皆さんが気づかないことろで、「あの人の接客を受けて、あの人から買えて、本当にうれしかった。ありがとう」と喜んでくださっているお客様がいることです。
ネットの仕事をしていると実感しづらいですが、この気持ちを持って日々業務に励んでいきましょう!
日本実業出版社
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